专利摘要:

公开号:WO1992006987A1
申请号:PCT/JP1990/001506
申请日:1990-11-19
公开日:1992-04-30
发明作者:Koichiro Miyajima;Kaoru Fuji
申请人:Japan Tobacco Inc.;
IPC主号:C07H13-00
专利说明:
[0001] 明 細 害
[0002] 新規ダルコサミ ン誘導体およびこれを
[0003] 膜構成成分として含有する リポソ一ム
[0004] 〔技 術 分 野〕
[0005] 本発明は、 カチオン性リ ボソームの膜構成成分、 カチオン 性界面活性剤および抗体産生用アジュバン ト と して有用な新 規ダルコサミ ン誘導体に関する。
[0006] また、 本発明は、 膜構成成分と して上記新規ダルコサミ ン 誘導体を含有する リ ボソームに関する。
[0007] 〔背 景 技 術〕
[0008] リポソームは脂質二分子膜からなる中空の閉鎖小胞であり . リ ン脂質等の極性脂質薄膜を水溶液中に懸濁させるこ とによ つて形成される。 リボソームは、 その脂質二分子構造が生体 膜のそれと基本的に同じであるため、 生体適合性に優れてい る。 このよ うな特徵を利用して、 リ ボソームを ドラ ッグデリ バリーシステムに応用する研究が盛んに行われている。 この 用途において、 リポソームは生体適合性を有するマイ クロ力 プセルと して用いられる。 即ち、 種々の薬物や酵素等は、 リ ポソームの中に封入されたリポソーム製剤と して生体に投与 される。
[0009] リポソーム中に封入される薬剤の種類は、 リ ポソ一ム製剤 の投与目的に応じて多種多用であるが、 その一例と しては、 スー パ ーォキ シ ドジスム 夕 一ゼ (超酸化的不均化薛素 ; S O D ) が挙げられる。 この酵素は、 スーパーォキシ ドア二 オン (0 2 - ) を不活性化する酵素である。 スーパーォキシ ドア二オンは、 抗原抗体複合体が形成されるような外的刺激 に応じて、 生体内での分子状酸素の還元により生じるもので、 食細胞が貪食した異物を酸化分解する作用を有するため、 殺 菌および解毒に役立っている。 しかし、 スーパーォキシ ドア 二オンのような活性酸素は、 過剰に産生されると、 組織障害 や炎症を惹起する強力な因子と して作用するため、 リ ウマチ、 ベーチュッ 卜病およびクローン氏病等の炎症性疾患や、 糖尿 病、 癌疾患の原因になることが知られている ( ドラ ッグデリ ノくリ 一システム ; Drug De l i very Syst e , 2 (1) , 1987) 。 従つ て、 スーパーォキシ ドア二オンを不活性化する S O Dの投与 は、 これら疾患の治療に有用である。
[0010] しかし、 S 0 Dは生体内での安定性に欠け、 その血中半減 期は 6分程度と短い欠点がある。 この S O Dの欠点を補う手 段として、 S O Dをリ ボソームに封入して安定化し、 徐放化 する試みも種々行われている (例えば、 特開昭 6 3 - 2 1 1 222号 公報、 特開平 1-175944号公報、 特開平 1-2 S 8537号公報、 特開 平 1-246225号公報) 。
[0011] —方、 リ ボソームの膜構成成分と しては、 脂質、 特にレシ チンのようなリ ン脂質が用いられている。 リ ン脂質は、 一般 にリ ン酸エステル残基からなる親水性部分と、 高級脂肪酸残 基からなる疎水性部分とを有している。 この脂肪酸残基部分 の炭素数が 8以下、 特に 4以下のリ ン脂質は、 もはや分子集 合体を形成しない。 従って、 このよう-なリ ン脂質から リ ポソ ームを形成することはできない。 リ ン脂質から形態的に明確 なリポソ一ムを形成するためには、 その脂肪酸残基の炭素数 は 10以上、 好ま しく は 12〜 24でなければならない。 なお、 一 般にはリ ポソ一ム形成のための助剤として、 ト リ グリセリ ド、 コ レステロ一ノレ、 コ レステロ一ノレエステノレ、 な - ト コ フ エ 口 ール等のリ ン脂質以外の脂質を添加することが多い。
[0012] ところで、 ドラ ッグデリバリ一システムに適用される リポ ソームでは、 ステアリルア ミ ン等の荷電物質を助剤と して少 量添加することにより、 リボソームの膜表面に正電荷を付与 することが提案されている。 その目的は、 リ ボソーム中への 薬物封入率を向上することと、 細胞へのリボソームの接着性 を向上させることである。 また、 これらカチオン性リポソ一 ムは、 中性又はァニオン性リボソームに比べて、 血中滞留性 '良いことも示唆されている (Eur. J. Biochem. , 47. 179 - 185 (1974) ) 。 このようなカチオン性リボソームの従来技術 として、 例えば次の二つの刊行物が挙げられる。
[0013] 第一は、 特開昭 63 - 77824号公報である。 ここには、 S O D を封入したカチオン性リポソ一ム製剤 ( L- S O D) が開示 されている。 この L- S O Dでは、 リボソームの膜構成成分 と してジパルミ トイルフ ォ スファチジルコ リ ン及びコ レステ ロールに加え、 ステアリルア ミ ンが用いられている。
[0014] 第二は、 「 ドラ ッ グデリバリ ーシステム」 (2(1) , 41 - 52 ( 1987)) である。 ここにも、 ステアリルア ミ ンを配合した力 チオン性のリボソーム製剤 ( L- S O D ) が開示されている。
[0015] しかしながら、 上記のステア リルア ミ ンを配合したカチォ ン性 L- S ◦ Dは、 生体系に適用した場合に、 痙攀等の副作 用を生じる等、 毒性が強いという重大な欠点を有している ( J . Neuro l . Sci . , 31 , 173-179 (1977) ) 。 このため、 リ ポ ソ一ム製剤と して実用に供し得るものではなかった。
[0016] 〔発明の開示〕
[0017] 本発明の第一の目的は、 リ ボソームの膜構成成分と して使 用でき、 且つリポソームに対する正電荷付与剤と して作用す る毒性の無い新規なダルコサミ ン誘導体を提供することであ
[0018] 本発明の第二の目的は、 上記の新規グルコサミ ン誘導体を 膜構成成分と したリボソームを提供することである。
[0019] 本発明の第三の目的は、 俊れた血中滞留性により薬物の血 中半減期を延長することができ、 且つ毒性の低いカチオン性 リ ポソ一ムを提供することである。
[0020] 上記第一の目的は、 下記一般式 〔 I〕 で示されるグルコサ ミ ン誘導体またはその薬学的に許容される塩によって違成さ れる。
[0021] 0R3 〔 I〕
[0022] R 3 および mは夫々次
[0023] C 0 ( C H C H 但し、 nは 10〜22の整数を意味し、 また R 1 お よび R 2 が同時に水素原子であることはない。
[0024] • R 3
[0025] 水素原子又は低級アルキル基
[0026] ♦ m ; 0〜 3の整数
[0027] 本発明の第二の目的は、 膜構成成分の一つと して、 上記式 〔 I〕 で表されるダルコサミ ン誘導体またはその薬学的に許 容される塩を含有する リ ボソームによって逹成される。
[0028] 本発明の第三の目的は、 上記式 〔 I〕 で表されるダルコサ ミ ン誘導体またはその薬学的に許容される塩を膜構成成分の 一つと して含有する リボソームと、 該リ ポソ一ムの小胞内に 含有された薬理的ないし生理的活性物質とを具備したリ ポソ ームによつて違成される。
[0029] 以下に、 本発明の詳细を説明する。
[0030] 発明者等は、 上記式 〔 I〕 で表されるグルコサミ ン誘導体 およびその薬学的に許容される塩が、 リ ポソ一ムの膜構成成 分のための配合剤、 特に正亀荷付与剤と して有用であること を見出した。 更に、 このダルコサミ ン誘導体またはその薬学 的に許容される塩を用いて調製されたカチオン性リボソーム は、 血中滞留性に優れるため薬物の血中半減期を延長するこ とができ、 且つ低毒性であることを見出した。 本発明はこれ の知見に基づいて完成されたものである。
[0031] なお、 上記式 〔 I〕 のダルコサ ミ ン誘導体およびその薬学 旳に許容される塩は、 リ ポソームに対する正 ¾荷付与剤とし てのみならず、 抗体産生用に用いられるアジュバン トまたば カチォン性界面活性剤としても有用であると考えられる。 式 〔 I〕 における R 3 の低級アルキル基とは、 メチル基、 ェチル基、 プロ ピル基、 イソプロ ピル基、 プチル基等、 炭素 数 1〜4のアルキル基であり、 特に好ま しく はメチル基であ o
[0032] また、 化合物 〔 I〕 は、 例えば塩酸、 硫酸もしく はリ ン酸 等の無機酸、 或いは酒石酸、 マレイ ン酸、 フマル酸も しく は コハク酸等の有機酸との間で薬理学的に許容される得る塩類 を生成することができる。
[0033] 式 〔 I〕 で示される化合物は、 基本的には高級脂肪酸残基 からなる疎水性部分 (R1 および R2 ) と、 グルコサミ ン残 基からなる親水性部分とから構成されている。 即ち、 3-位お よび 6-位の高級脂肪酸残基 R1 , R2 は、 分子に疎水性を付 与するための基であるから、 これらは疎水性を付与するに十 分な炭素鎖であればよい。 例えば、 リボソームの大部分を構 成する リ ン脂質と同様、 R1 , 2 は炭素数 10以上、 好ま し く は 12〜24 (n =i0〜22) の高級脂肪酸残基であるのが望ま しい。 一方、 ダルコサミ ン残基部分は、 分子に親水性を付与 するためのものであるから、 リ ボソームの形成^を妨げない 限りにおいて、 この部分は何量体であってもよい。 しかし、 好適には単量体 (m= 0) 、 2量体 (m= l ) 、 3量体 (m = 2) 、 あるいは 4量体 (m= 3) であり、 特に好ま しいの は単量体および 2量体である。 なお、 1-位の -O R3 基はリ ポソームの形成や、 リポソームに対する正電荷付与に直接関 与する ものではない。 従って、 R 3 は水素原子または低級ァ ルキル基の何れであつてもよい。
[0034] —般式 〔 I〕 で示される化合物の代表例を例示すれば次の 通りであるが、 これらに限定される ものではない。
[0035] ♦ 6— 一ラ ウロイノレ一 D —グルコサ ミ ンメ チルダリ コ シ ド、
[0036] ♦ 6 — クー ミ リ ス トイノレー D —グルコサミ ンメ チノレグリ コ シ ド
[0037] ♦ 6 — 一パルミ トイルー D —ダルコサ ミ ンメ チノレグリ コ シ ド
[0038] ♦ 6 — クーステアロイルー D —ダルコサ ミ ンメ チルグリ コ シ ド
[0039] ♦ 3 , 6—ジー ^一ラ ウロイルー D —グルコサ ミ ンメ チル グリ コ シ ド
[0040] ♦ 3 , 6— ジー クー ミ リ ス トィル一 D —グルコサ ミ ンメ チ ルグリ コ シ ド
[0041] ♦ 3 , 6— ジー 'ルミ トイノレ一 D —グルコサ ミ ンメ チ ルグリ コ シ ド
[0042] ♦ 3 , 6— ジー ーステアロイノレ一 D —ダルコサ ミ ンメチ ルグリ コ シ ド
[0043] ♦ 6 , 6 ' — ジ一 ^—パルミ トイノレ一 D —グルコサ ミ ノ ー
[0044] ( 1→ 4 ) - β - ϋ —グルコサ ミ ンメ チルグリ コ シ ド
[0045] ♦ 3 、。ルミ トイルー D —ダルコサ ミ ンメ チルグリ コ シ ド
[0046] ♦ 6 — ーパルミ ト イルー D —グルコサ ミ ン 本発明による上記グルコサミ ン誘導体 〔 I〕 は、 レシチン などのリ ン脂質との親和性に優れている。 また、 2 -位に了 ミ ノ基を有するため、 レシチン等のリ ン脂質に配合してリ ポソ 一ムの膜構成成分に用いることにより、 形成されたリ ポソ一 ムに正電荷を付与することができる。 従って、 ダルコサ ミ ン 〔 I〕 はリ ボソーム形成のための助剤、 特に正電荷付与剤と して極めて有用である。 また、 ダルコサミ ン誘導体 〔 I〕 は 高級脂肪酸残基からなる疎水性部分と、 ダルコサミ ン残基か らなる親水性部分とで構成されているから、 カチォン性界面 活性剤、 或いは抗体産生用のアジュバン トと しての有用性も 期待される。
[0047] 次に、 本発明のダルコサミ ン誘導体 〔 I〕 を製造する方法 について説明する。 この製造方法は特に限定される ものでは ないが、 その一例を示せば次の通りである。 なお、 下記の合 成フローにおいて、 R 1 , m , nは既述したと同じ意味を有 している。 また、 Zはべンジルォキシカルボニル基であり、 ア ミ ノ基の保護基と して用いられている。
[0048]
[0049] 第 1工程 PhCH2OCOCl
[0050] Pyr
[0051]
[0052] 上記の合成フローは、 下記の R 1 および R2 を有するグル コサミ ン誘導体 〔 I〕 を製造する方法を例示したものである,
[0053] R 1 : -C O (C H2 ) „ C H3
[0054] R2 : 水素原子
[0055] R 1 および R2 の両者が -C O ( C H 2 ) „ C H 3 基である ダルコサミ ン誘導体 〔.1〕 を製造したい場合には、 第 3工程 において、 化合物 〔IV〕 の N-ベンジルォキンカルボ二ルグル コサミ ン残基 1個当り、 Ci C O ( C H 2 ) „ C H 3 を 2倍 モル以上使用すればよい。 また、 R 1 と R2 が異なるァシル 基であるダルコサミ ン誘導体 〔 I〕 を製造したい場合には、 第 3工程に示した反応の終了後、 更に別の R2 C£ を反応さ せればよい。 更に、 上記フローに示した例とは逆に R1 が水 素原子で、 R 2 力く - C 0 ( C H 2 ) n C H 3 基であるグルコ サミ ン誘導体 〔 I〕 を製造したい場合には、 第 3工程におい て、 化合物 〔IV〕 の 6位の水酸基を適切な保護基で保護した 後、 R2 Q を反応させればよい。
[0056] 上記フローに示した合成例を、 各工程ごとに詳細に説明す れば次の通りである。
[0057] 第 1工程
[0058] 一般式 〔Π〕 で示される公知のア ミ ノ糖またはその塩酸 塩を、 ピリ ジ ン等の溶媒中において、 ベンジルォキシカルボ ニルクロ リ ド (P h C H2 0 C 0 C J ) と反応させる。 これ により、 ア ミ ノ糖 〔 Π〕 における 2位のア ミ ノ基はべンジル ォキシカルボニル基 (Z) で保護され、 化合物 〔11.〕 が得ら れる。 第 2工程
[0059] 第 i工程で得られた化合物 〔m〕 を、 p— トルエンスル ホン酸等を触媒と してメ タノールと反応させる。 これにより、 化合物 〔ιπ〕 の 1位がメ トキシ化されて化合物 〔ιν〕 が得ら れる。
[0060] なお、 m = 0の単量体化合物 〔IV〕 は公知、 ないしは当業 者が常法に従って極めて容易に誘導できる化合物である。
[0061] また、 化合物 〔ΙΠ〕 が m = 1〜 3のオリ ゴマーである場合 には、 これを上記のように直接メ トキシ化すると、 各グルコ サミ ン単量体間のグリ コシ ド結合が切断されるおそれがある。 従って、 このグリ コシ ド結合の切断を防止するために、 次の 方法を用いるのが好ま しい。 まず、 化合物 〔nr〕 と無水酢酸 とをピリ ジ ン等の溶媒中で反応させる こ とにより、 化合物
[0062] 〔m〕 の全ての水酸基をァセチル基で保護する。 統いて、 少 量の臭化水素酸/酢酸溶液を加えて反応させ、 更にメ タノ一 ル溶媒中で炭酸銀の存在下に反応させることにより、 1位の ァセ トキシル基を選択的にメ トキシ基に置換する。 その後、 この 1位がメ トキシ化された化合物を、 メ タノール溶媒中に おいて、 炭酸ナ ト リ ウムの存在下に反応させる。 この反応に より、 残りのァセチル基が脱離され、 水酸基に転化される結 果、 化合物 〔IV〕 が得られる。 この一連の操作は、 次の反応 式で示される。 化合 ¾ 〔III〕
[0063] 化合物 C IV〕 第 3工程
[0064] 第 2工程で得られた化合物 〔IV〕 と高級脂肪酸ク ロ リ ド ( C H 3 ( C H 2 ) n C 0 C j ) とを、 ピリ ジン等の溶媒中 で反応させることにより、 化合物 〔IV〕 の 6位の水酸基をェ ステル化し、 化合物 〔V〕 を得る。 高級脂肪酸の量は、 化合 物 〔IV〕 の ベンジルォキシカルボニルグルコサミ ン残基 1 個当たり 1モルとする。 但し、 同時に 3位の水酸基も同時に エステル化したいときは、 既述したように、 N-ベンジルォキ シカルボニルダルコサミ ン残基 1個当たり 2倍モル以上の高 級脂肪酸ク口 リ ドを用いる。
[0065] 第 4工程
[0066] 第 3工程で得られた化合物 〔V〕 に対し、 P d - C等の 触媒の存在下で水素添加することにより Z基を脱離し、 最終 目的化合物 〔 I '〕 を得る。
[0067] なお、 上記の製造例は、 1位が低級アルコキシ基 (即ち、 R 3 が低級アルキル基) である化合物 〔 I〕 に関する もので ある。 しかし、 上記のようにして得られた 1位が低級アルコ キシ基である化合物 〔 I〕 を、 加水分解酵素等の公知の適当 な手段を用いて加水分解することにより、 1位が水酸基 (即 ち、 3 が水素原子) ある目的化合物 〔 I〕 を容易に製造 することができる。 また、 場合によっては 1位の水酸基を適 当な保護基で保護しておいて上記と同様の合成反応を行ない、 最後にその保誕基を脱離させる方法を用いてもよい。
[0068] 次に、 本発明による リ ポソームについて説明する。
[0069] —般に、 脂質 2分子膜で構成される リ ボソームは、 その構 造に基づいて、 例えば次の三種類に分類される。 しかし、 本 発明の リ ボソームはこの何れの構造であってもよい。
[0070] ①多重同心円状のラメ ラ構造を有する リ ボソーム (多重 ラメ ラ小胞 ; mu 11 i 1 amel 1 ar vesicle; M L V ) 、
[0071] ②小さな単ラメ ラ構造を有する リ ボソーム (小さな単ラ メ ラ小胞 ; smal 1 uni 1 amel 1 ar vesic 1 e ; S UV)
[0072] ③大きな単ラメ ラ構造を有する リ ボソーム (大きな単ラ メ ラ小胞、 L U V large uni 1 amel 1 ar vesicle j 既述したよう に、 本発明による リ ボソームの特徵は、 新規 ダルコサ ミ ン誘導体 〔 I〕 を膜構成成分と して含有する こ と である。 しかし、 それ以外の膜構成成分と して、 通常の リ ポ ソ一ム形成に使用される脂質の何れを用いてもよい。 このよ うな脂質と して、 例えば、'フォスファチジルグリセロール、 フォスフ ァチジン酸、 フォスフ ァチジルコ リ ン、 フ ォスファ チジルエタ ノールァ ミ ン、 フォスファチジルセ リ ン、 フォス ファチジルイ ノ シ トール、 スフイ ンゴミ エリ ン、 卵黄レシチ ン、 大豆レシチン等の天然若しく は合成の リ ン脂質、 並びに 水素添加リ ン脂質、 グリセ口糖脂質等を挙げる こ とができる ( これらは夫々を単独で用いてもよく 、 2種以上の混合物と し て用いてもよい。 '
[0073] 更に、 膜構造を安定化させるために、 コ レステロール等の ステロール系安定化剤を配合してもよい。 また、 ト コフ エ口 ールゃ 3- カ ロチン等の酸化防止剂、 並びにその他の配合剤 を適宜選択して配合する こ と も可能である。
[0074] 本発明の リ ポソームにおいて、 膜描成成分の間の比率は特 に限定されない。 一般に、 リ ン脂質 100 重量部に対するグル コサミ ン誘導体 〔 I〕 の使用量は、 0 . 5 〜 30重量部、 好ま し く は 1〜25重量部である。 ダルコサミ ン誘導体が 0 . 5 重量部 未満の場合は、 カチオン性リ ボソームと しての十分な効果が 得られない。 逆に、 グルコサミ ン誘導体 〔 I 〕 の配合量が 30 重量部を超えると、 リポソーム形成能が低下することがある。 しかも、 30重量部より多く のダルコサミ ン誘導体 〔 I〕 を使 用してもカチオン性リボソームと しての効果はそれほど増大 しないから、 このように多量に使用することはコス ト的に無 意味である。 コ レステロール等の安定化剤の配合量は、 一般 に、 リ ン脂質 100 重量部に対し 30重量部以下である。 また、 酸化防止剤等のその他の配合剤の使用量は、 一般に 5重量部 以下である。
[0075] 本発明のリポソームの粒径は特に限定されず、 個々の具体 的な用途に応じて適宜選択すればよい。 しかし、 好ま しく は 0 . 3 β m 以下、 更に好ま しく は 0 . 2 m 以下である。
[0076] 本発明のリ ポソームは、 上記リ ポソームのラメ ラ構造内部 に、 種々の有用な薬理的ないし生理的活性物質を含有させた ものである。 本発明のリ ボソームに保持させる薬剤について は、 先に S 0 Dについ T例示的に述べたが、 これに制限され るものではなく 、 種々の水溶性又は脂溶性薬物が使用され得 る。 但し、 リ ボソーム自体が正電荷を有するから、 電気的に 中性あるいはァニオン性の薬物が好ま しい。 このような好ま しい薬物と しては、 前記 S 0 Dの他に、 イ ン ドメ タ シン等の 抗炎症剤、 ヘモグロ ビン等の酸素運搬剤、 ゥロキナーゼ等の 酵素剤、 塩酸 ドキシサイ ク リ ンや硫酸ゲンタマイ シン等の抗 生物質、 並びにィ ンシュ リ ン、 A C T H (副腎皮質剌激ホル モン) 、 カルシ トニン等のホルモン剤が挙げられる。 加えて、 血中滞留時間が長いという長所を特に活かせる ものと して抗 癌剤等を挙げることができる。
[0077] 本発明のリ ボソームは、 当該分野において通常用いられて いる公知の方法に従い調製することができる。 その一例を以 下に説明する。
[0078] まず、 リ ン脂質、 ダルコサミ ン誘導体、 必要によりその他 の膜安定化剤、 荷電物質、 酸化防止剤等の膜構成成分を有機 溶媒に溶解し、 これをフラスコ容器に入れる。 銃いて、 減圧 下に溶媒を留去することにより、 フラスコ内面に脂質薄膜を 形成せしめ、 更に真空乾燥を行なう。 このフラスコに、 ト リ ス- 塩酸のような適切な緩衝液に所望の薬物を含有させた薬 物溶液を添加することにより、 フラスコ内面の脂質薄膜を膨 潤させる。 同時に、 振蘯 (好ま しく は超音波処理) を施すこ とにより分散液を形成する。 この分散液中において、 前記脂 質薄膜は薬物溶液が封入されたリ ボソームを形成している。 その後、 遠心分離、 ゲル濾過、 または限外濾過を行なう こと により、 リ ポソームに封'入されなかった残余の薬物溶液を除 去する。 こ う して得られた薬物封入リポソームを、 等張緩衝 液中にに再び分散させる。 この薬物封入リ ボソーム分散液は、 そのまま注射剤と して使用することができる。 しかし、 必要 に応じて凍結乾燥し、 使用時に媒質中に分散して注射剤に調 ¾され得るような剤形を採用してもよい。 また、 リ ボソーム の粒径調節が望まれる場合には、 加圧濾過法 (ェクス トルー ダ一法) 、 ゲル濾過、 遠心分離等の公知の方法を適宜選択し て用いることにより、 粒径調節を行えばよい。
[0079] 〔実施の最良の形態〕
[0080] 以下、 実施例に基いて本発明を更に具体的に説明する。 実施例 1 ( 6— ーパルミ トイルー!) 一ダルコサミ ンメチ ルグリ コ シ ドの製造)
[0081] (1) N—べンジルォキシカルボ二ルー 6 — O—パルミ トイ ルー D —ダルコサ ミ ンメ チルグリ コ シ ドの製造
[0082] 1
[0083]
[0084] D — グルコサ ミ ンカ、ら、 公知の手法に從つて N—ベンジル キシカルボ二ルー D —グルコサ ミ ンメ チルグ リ コ シ ド丄を た。 この N—ベンジルォキシカルボニル - D —グルコサ ミ ンメ チルグリ コ シ ド 1 (9.3 g ) と、 パル ミ ト イルク ロ リ ド 2_ (8nii ) とをピリ ジン (50 m£ ) 中に加え、 窒素ガス雰囲 気下に室温で 24時間撹拌して反応させた。 反応混合物を 10% 氷冷塩酸中に注入し、 酢酸ェチルで抽出した。 その後、 抽出 液を飽和炭酸水素ナ ト リ ウム (N a H C 03 ) およびブライ ン (食塩水) で洗浄し、 無水硫酸ナ ト リ ウム (N a 2 S 04 ) で乾燥した後、 溶媒を除去して粗生成物を得た。 更に、 この 粗生成物を酢酸ェチル溶液から再結晶することにより、 N— ベンジルォキシカルボ二ルー 6 — 一 ノ、。ノレミ トイルー D —グ ルコサミ ンメチルダリ コシ ド 3 (7.65 g ) を得た。 収率は 52 %であった。 該生成物の物理データは次の通りである。
[0085] m . p . : 96〜 970C
[0086] I R ( K B r ) : 3330cm- 1, 3030cm- 1 , 2920cm-1.
[0087] 2850cn!"1. 丄 735C0T1 , ΙΒΘΟΟΒΙ- 1.
[0088] 1540cm"1. 1460cm"1 , 1260cm-1.
[0089] M S ( F A B ) : 566 (M+1) +
[0090] XH- N M (D S 0 - )
[0091] o (ppm) : 7.36(s. 5H); 7.丄 2 (d ,ノ 8Hz . iH) :
[0092] 5.25(d =7.4Hz.lH); 5.03(s.2H)
[0093] 4.90(d ,ゾ -4Hz,丄 H) :4.58(d ,ノ =2.4Hz,lH); 4.32(d,/=12.41iz.lH);
[0094] 4.07(dd, /=G.2Hz,/=6.6Hz, 1H);
[0095] 3.40〜3.G(ni.2H) : 3.24 (s.311);
[0096] 3.15(πι, 1H); 2.3i( / =7Hz.2H);
[0097] 1.51 (DI, 2H); 1.24(b, 241I);
[0098] 0.86(t ,/ -6.2Hz.3H) XH- N M R ( C D C £ 3 )
[0099] δ (ppui) :7.36(s, 5H); 5.18(d ,/-8.8Hz,lH);
[0100] 4.7i(d,/-3.6Hz,iH);4.50(dd, / -4Hz,lH); 4.25(d,/-12.4Hz,lH) : 3.6 ~3.9(m,2H); 3.35(s,3H); 2.37(t,/-7.4Hz,2H) ;
[0101] i.63(m,2H); l,25(b,24H) ;
[0102] 0.88(t,/-6Hz,3H)
[0103] (2) 6 — ーパルミ トイルー D —グルコサ ミ ンメチルグリ コ シ ドの製造
[0104] 上記で得た N—べンジルォキシカルボニル— 6一 -パル ミ トイルー D —グルコサミ ンメ チルグリ コシ ド (1.35 g ) をメ タノール (50 mi ) に溶解し、 触媒量の 5 % Pd-C を加 え、 常温、 常圧下で 24時間接触還元を行なった。 反応終了後、 これを濾過して溶媒を除去した。 続いて、 残渣をシリ カゲル カラムクロマ トグラフィ ーで精製することにより、 目的化合 物である 6— ^—パルミ トイルー!) —ダルコサミ ンメチルダ リ コシ ド ( 874 mg) を得た。 収率は 85%であった。
[0105] m. p . : 70.5〜71.5。C
[0106] 元素分析 : C H N
[0107] 実測値 64.24% 10.84% 3.04%
[0108] 計算値 * 64.00% 10.51% 3.25%
[0109] (水 C 23H 4306 Nとしての計算値) I (K B r ) : 3350cm-1, 2920cm-1. 2850cm-1 ,
[0110] 1730cm"1 , 1460cm_1
[0111] M S (F A B ) : 432 (M+1) +
[0112] 2H- N M R (D M S 0 - d )
[0113] δ (ppm) : 5.15(m. lH) ;5.00(DI,1H);
[0114] 4.5i(d ,/ =3.4Hz.iH);
[0115] 4.30(d,ノ -10.6Hz.lH);
[0116] 4.04(dd. /-6.6Hz, /-6.8Hz. ΊΗ);
[0117] 3.53(m,lH) ;3.26(s,3H) ;3.i0(m.2H); 2.40 (DI.1H) ;2.29(t, Z-7.2Hz.2H);
[0118] 1.5i(m.2H) ;1.24(b.24H) ;
[0119] 0.86(t,/=6.0Hz,3H) 実施例 2 ( 6— ^一ラウロイルー D —グルコサ ミ ンメチル グリ コシ ドの製造)
[0120] パルミ トイノレク ロ リ ドの代わりにラウロイノレク ロ リ ドを 用いた点を除き、 実施例 1 と同様にして油状の標記化合物を 得た。 生成物の元素分析値は次の通りであった。
[0121] 元素分析 : C H N
[0122] 実測値 60.34% 9.95% 3.63%
[0123] 計算値: }: 60.80% 9.87% 3.73¾
[0124] ( C 19H 3706 Nと しての計算値) 実施例 3 ( 6— ー ミ リ ス トイルー D —ダルコサ ミ ンメチ ノレグリ コ シ ドの製造)
[0125] パル ミ 卜 イ ルク ロ リ ドの代わ り に ミ リ ス ト イ ノレク ロ リ ド を用いた点を除き、 実施例 1 と同様にして標記化合物を得た 生成物の融点および元素分析値は次の通りであつた
[0126] m . p . : 6 5〜 7 0。C
[0127] 元素分析 : C H N
[0128] 実測値 62 .18¾ 3.33%
[0129] 計算値本 62 .53¾ 10.17% 3.47%
[0130] ( C 21H 41 O 6 Nと しての計算値) 実施例 4 ( 6— クーステアロイルー!) 一ダルコサ ミ ンメ ルグリ コ シ ドの製造)
[0131] パルミ トイルクロ リ ドの代わり にステア口イルク ロ リ ド を用いた点を除き、 実施例 1 と同様にして標記化合物を得た 生成物のマススぺク 卜ル分析値は次の通りであった。
[0132] M S : 459.3542(M+
[0133] ( C 25H4906 Nと しての計算値 ; 459.3559) 実施例 5 ( 6 , 6 * —ジー ^—パルミ ト イル— D —グルコ サ ミ ノ 一 ( 1→4 ) - β - ) - グルコサ ミ ンヌ チルグリ コ シ ドの製造)
[0134] (1) , Ν ' — ジベンジルォキンカノレボニル 一 D —グル コサ ミ ノ 一 ( 1→4 ) - 5 - D 一 ダルコサ ミ ンの製造
[0135] P CH2OCOCl
[0136] D— ダルコサ ミ ノ — ( 1→4) 一 ) S— D —グルコサ ミ ン塩 酸塩丄 (2.5 g ) と炭酸水素ナ ト リ ウム (2.1 ) とを、 混 合溶媒 (水 : メ タ ノール = 3 : 4 v/v. 70 mi )' 中に溶解し た。 更に、 この溶液にベンジルォキシカ ルボニルク ロ リ ド ( P h C H 2 0 C 0 C j ) (2.4 g; 2mj ) を加え、 室温で 2時間撹拌した。 生成物を濾別し、 これを^製水と ジク ロ口 メ タ ンとで各 2回洗浄した後、 真空乾崁を ίϊ·なった。 この生 成物をメ 夕 ノ ールから再結晶させる こ とによ り、 N , N ' ージベンジルォキシカルボ二ルー D —グルコサ ミ ノ - ( 1—4 ) 一 β→ —グルコサ ミ 、ノ (62mg) を得た。 収 率は 72.6%であった。 また、 その物理データは次の通りであ つた。
[0137] N M R (D M S 0 - c )
[0138] δ (ρρπι) : 3.11〜3.72(πι,10Η);
[0139] 4.5(tetra. / -5.34Hz,lH):
[0140] 4.32(d,/-7.04Hz.lH) ; 4.45(s.lH);
[0141] 4.55(s.lH) ;4.71(s,lH);
[0142] 4.94〜5.13(m.8H); 6 · 56 (d ,ノ -4.3Hz , 1H); 7.20(d,/-8.36Hz,2H); 7.36(s,10H)
[0143] I R ( K B r ) : 3325cm-1, 2940cm-1 , 1680cm—1,
[0144] 1540cm- 1 , 1280cm"1, 1245cm"1.
[0145] 1030CDI- 1
[0146] M S (F A B ) : 609 (M+1) +
[0147] (2) N , N ' ―ジベンジルォキシカルボニル— 3 , 4 , 6, 1 ' , 3 ' , 6 ' —へキサー 一ァセチルー!) —グル コサ ミ ノ ー ( 1—4 ) — S— D —ダルコサ ミ ンの製造
[0148] OK HZ NHZ 2
[0149] Ac,0/Pyr
[0150] 上記(丄) で得た化合物 (1.5 g ) をビリ ジン (15 mi ) 中に溶解し、 更に無水酢酸 (10 mi ; 約 0.11 mol) を加えて 室温で 12時間撹拌することにより反応させた。 反応終了後、 10%塩酸を加え、 酢酸 チルで抽出した。 飽和食塩水で抽出 液を洗浄し、 無水硫酸ナ 卜 リ ゥムで乾燥した。 銃いて、 溶媒 を除去する こ とにより、 N , N ' — ジベンジルォキシカルボ 二ルー 3, 4, 6, 1 ' , 3 ' , 6 ' —へキサー —ァセチ ル— D — グルコサ ミ ノ ー ( 1→ 4 ) - /3 - D ーグルコサ ミ ン 3 (1.88 g ) を得た。 収率は Π.04 %であった。 生成物の H- NMRは次の通りであった。
[0151] 'Ή.- NMR ( C D Ci 3 )
[0152] δ (ppm) : 1.89(s.3H); 1.92(s.3H); 1.95(s.3H);
[0153] 1.99(s,3H); 2.07(s.3H); 2.08(s.3H); 3,61〜4.40(m,9H); 4.·97〜 5.34 (oi .10H); 6.13(d,/=3.66Hz.lH); 7.33(s,10H) (3) N, N ' —ジベンジルォキシカルボ二ルー 3 , 4 , 6 3 ' , 6 ' 一ペン夕 一 ^—ァセチルー D —グノレコサ ミ ノ ー ( 1→ 4 ) — ^一 D —グルコサ ミ ンメ チルグリ コ シ ドの製造 .
[0154]
[0155]
[0156] A
[0157] . 上記(2) で得た化合物 (1.5 g ) を乾燥ジメチルク ロ リ ド (30 mJ2 ) に溶解した。 ◦。Cにおいて 25%の臭化水素酸/ 酢酸溶液 (1.5mj ) を加え、 窒素ガス雰囲気下で 4時間撹拌 した。 反応終了後、 臭化水素酸を除去するために反応混合物 を氷水に入れ、 ジク ロロメ タ ンで抽出した。 次いで、 無水硫 酸ナ ト リ ゥムで乾燥した後、 ジク ロロメ タ ンを留去すること により粗生成物を得た。 得られた粗生成物を、 直ちに乾燥メ タノールに溶解した。 更に炭酸銀を加え、 室温で 24時間撹 拌した。 濾過により炭酸銀を除去した後、 メ タノールを留去 した。 得られた粗生成物 (1.22g) をカラムク ロマ トグラフ ィ一で精製する こ とによ り、 N , N ' —ジベンジルォキシ力 ルボニルー 3, 4, 6, 3 ' , 6 ' —ペンター ^ーァセチル - D ーグルコサミ ノ ー ( 1→4) ー 一 D —ダルコサミ ンメ チルダリ コ シ ド^ (0.52 g ) を得た。 収率は 35.8%であった, 生成物の 1H- NMRは次の通りであった。
[0158] l≡- NMR ( C D C £ 3 )
[0159] 6 (ppm) : 1.91(s,3H); 1.92(s,3H); 1.99(s,3H)
[0160] 2.06(s,8H); 2.08(s,3H); 3.47(s,3H) 3.52〜3.74(m,4H) ; 3.98〜 4.37 (oi .6H) 4.96〜5.28(m,i0H) ; 7.32(s.lOH)
[0161] (4) N , N ' —ジベンジルォキシカルボ二ルー D —グルコ サ ミ ノ ー ( 1→4) 一 — D —グルコサ ミ ンメ チルグ リ コ シ ドの製造
[0162]
[0163] 上記(3) で得た化合物 (1.0 g ) にメ タ ノ ール (30 m ) を加え、 撹拌して懸濁液と した。 この懸濁液に飽和炭酸ナ ト リ ウム ( 3 DiJ ) を加え、 2 4時間反応させた後、 §乍酸ェチ ルで抽出することによ り、 N , N * — ジベンジルォキシカル ボニルー D —グルコサ ミ ノ ー ( 1 — 4 ) - jS - D — グルコサ ミ ンメ チルグリ コ シ ド 5 (0.45 g ) を得た。 収率は 60%であ つた。 生成物の 1H- N M Rは次の通りであった。
[0164] lE~ N M R ( D M S O - d 6 )
[0165] δ (ppm) : 3.06〜3.70(m.7H) ; 4. i 2〜 4. i S (oi .2H); 4.99〜5.28(m,6H) : 4.52〜 4.68 (m , 1H) ;
[0166] 5.26〜5.28(m,2H); 7.36(s,10H)
[0167] (5) N , N ' —ジベンジルォキシカルボ二ルー 6 , 6 ' ジー 一パルミ トイルー D —グルコサ ミ ノ ー ( 1一 4 ) - β - Ό —グルコサ ミ ンメ チルダリ コ シ ドの製造
[0168]
[0169] 上記(4) で得た化合物 (0.3 g ) を ピリ ジ ン ( 5 mi ) 中に溶解した。 これを窒素ガス雰囲気下に撹拌しながら、 パ ルミ 卜イ ルク ロ リ ド (0.29g ; 0.3mj ) を加え、 0。C〜室温 で 12時間反応させた。 反応終了後、 10%塩酸溶液を加え、 酢 酸ェチノレで抽出した。 更に、 抽出液を飽和食塩水で洗浄した 後、 溶媒を留去するこ とにより粗生成物 (0.58g ) を得た。 この粗生成物を力ラムク ロマ トグラフィ 一で精製する こ とに より、 N , N * —ジベンジルォキシカルボニル— 6 , 6 ' - ジ— ーパルミ トイルー D —グルコサ ミ ノ 一 ( 1— 4 ) — β — D —グルコサミ ンメチルダリ コ シ ド ( 0 · i g ) を得た。 収率は 19.17 %であった。 生成物の NMRは次の通り でのっ た o
[0170] XH- NMR (D M S 0 - d 6 ) :
[0171] δ (ppm) : 0.83〜0. (m,6H); 1.23(s,54H);
[0172] 1.51(m,4H); 2.27(m,5H);
[0173] 3.35〜3.48(m,llH) ; 3.97 ~4.61(DI.6H); 4.90〜5.05(m,4H) ; 7.83(s,10H)
[0174] (6) 6 , 6 - —ジー 一パルミ トイノレ一 D —ダルコサ ミ ノ - ( 1— 4 ) 一 ; 0— D —ダルコサ ミ ンメ チルグリ コ シ ドの製造
[0175] 上記(5) で得た化合物 (0.16g ) を混合溶媒 (テ トラ ヒ ドロフラ ン : メ タノ ール = 1 : 1 v/v, 10 mi ) 中に添加し. 撹拌して溶解した。 これに P d - Cを加えた後'、 室温で 12時 間水素ガスと反応させた。 反応終了後、 反応混合物を it過し て P d- Cを除去し、 溶媒を留去する こ とによ り粗生成物
[0176] (O.llg ) を得た。 更に、 pre-T L Cで精製する こ とにより 敁終生成物 6 , 6 ' - ジー 一パルミ トイルー D — グルコサ ミ ノ 一 ( 1— 4 ) —;0— D — グルコサ ミ ンヌ チノレグリ コ シ ド 1_ (0.02g ) を得た。 収率は 16.7%であった。 生成物のマス スぺク トル分析および I Rの結果は次の通りであった。
[0177] M S (F A B ) ; 83i(M+i) +
[0178] I (K B r ) : 3420cm- 1 , 2920cm—1. 2850cm— 1.
[0179] 1740cm-1 , 1470cm-1
[0180] 実施例 6 ( 3 , 6—ジ— ^—ラ ウロイルー D —グルコサ ミ ンメ チルグリ コ シ ドの製造)
[0181] (1) N—べンジルォキシカルボ二ルー 3 , 6—ジー クーラ ゥ ロイルー D —ダルコサ ミ ンメ チノレグリ コ シ ドの製造
[0182]
[0183] CH3(CH2)ioCOCl
[0184] r
[0185] D-グルコサミ ン塩酸塩から公知の手法に従って得られた N—べンジルォキシカルボ二ルー D —グルコサミ ンメ チルダ リ コ シ ド 1 ( 10 g; y0.58 DIDIOI) を、 ピリ ジン (60 mj ) 中 に溶解した。 ラウ口イルク ロ リ ド (14.71 ; 67.3DIDIO1) を 室温下で加え、 24時間撹拌した。 10%塩酸を加えて酢酸ェチ ルで抽出し、 酢酸ェチル層を飽和食塩水で洗浄した。 この抽 出液から酢酸ェチルを留去することにより、 粗生成物 (19.3 g ) を得た。 更に、 この粗生成物を力ラムクロマ 卜グラフィ —で精製する こ とにより、 N—ベンジルォキシ力ルボニルー 3 , 6—ジー クーラウロイノレ一 D —グルコサ ミ ンメ チルグリ コシ ド 2 (2.7 g ) を得た。 収率は 15.06 %であった。
[0186] (2) 3 , 6—ジー クーラウロイルー D —グルコサ ミ ンメチ ルグリ コシ ドの製造
[0187] OCO(CH2)ioCH3
[0188] 〇、
[0189] CH3(CH2)ioOC
[0190] OMe
[0191] HO
[0192] NHZ
[0193]
[0194] 上記(1) で得た化合物 (2.7 g; 3.14Dimol) を、 混合溶 媒 (メ タノール : 酢酸ェチル = 1 : 1 v/v) に溶かした。 こ の溶液に触媒の P d - Cを加えた後、 水素ガスと 10時間反応 させた。 反応終了後、 瀘過により触媒を除去じ、 粗生成物 (1.85g ) を得た。 これをカラムク ロマ トグラフィ 一で精製 することにより、 3, 6—ジ一 ^—ラウロイノレ一 D —グルコ サミ ンメ チルグリ コシ ド 3 (0.5 g) を得た。 収率は 28.6% であった。 生成物の物理データは次の通りであった。
[0195] m . p . 50〜 54°C OH
[0196] 00^(¾0)¾0
[0197] ( IF に Γに 4 べ S
[0198] 4匚 一 α— - 1 A — ー ^— 9 ' ) L
[0199] ? N A 06S Ηχ ε 0 )
[0200] %TS"2 ¾65ΌΤ ¾8i.'99 l #+i
[0201] %ZZ'Z ¾Τ8ΌΤ %0Γ99 W
[0202] N H 0
[0203] (HT'" 6rS〜 'S
[0204] : (ΗΤ' )66·卜 (ΗΤ'ω)6 ' 〜
[0205] : (ΗΤ )06'2〜 'Ζ (H '« 〜TS
[0206] : (HS' S)60'Z (Η ω)99'Τ〜09'Τ
[0207] : (H98' S)9Z'T : (Η9'ΖΗ ·9-/'υ88·0 : (mdd) ρ
[0208] ( ε ΰ α ) -Hi
[0209] Ϊ-«ΙΟ090Τ ' τ-mooOTT ' Τ_">306ΤΤ
[0210] t-UOOAH ' τ-ωοο85Τ ' T-UIO08AT
[0211]
[0212] し £ ^8690/Ζ ΟΜ ラウ口イルクロ リ ドの代わりにミ リ ス トイルク ロ リ ドを 用いる以外は、 実施例 6と同様にして標記化合物を得た。 収 率は 35.54 %であった。 生成物の物理デ一夕は次の通りであ つた o
[0213] m . p . : 47〜50。C
[0214] I R (K B r ) : 3380cm-1, 2940cm-1, 2860cm-1
[0215] 1730cm— 1580cm—1, 1470cm—1 1190cm一1, 1100cm— 1, 1060CDI_ 1
[0216] ^ - N M R (C D Cj 3 )
[0217] δ (ppoi):0.88(t,/-6.16Hz,6H); 1.26(s.42H);
[0218] 1.58〜1.70(m.4H) , 1.87〜 1.93 (m , 2H) 2.34〜2.45(m,4H) ; 2.83〜 2 , 90 (m , 1H) 3.36〜3.45(m,4H) ; 3.77〜 3.84 (m , 1H) 4.26〜4.52(m,lH); .75 (d , / -3.52Hz.1H) ; 4.94(t,ノ -9.7Hz.lH).
[0219] 元素分析 : C H N
[0220] 実測値 68.43% 11.1=4% 2.02%
[0221] 計算値ネ 68.52% 10.93¾ 2.28¾
[0222] ( C 35H 6707 Νと しての計算値)
[0223] 実施例 8 ( 3 , 6—ジー —ステアロイルー D —ダルコサ ミ ンメチルグリ コ シ ドの製造)
[0224] ラウ口イルクロ リ ドの代わりにステアロイノレク ロ リ ドを^ いた点を除き、 実施例 6と同様にして標記化合物を得た。 収 率は 22.27 %であった。 生成物の物理データは次の通りであ つた
[0225] I R ( K B r ) : 3380cm-1 2940cm 2860cm"1
[0226] 1730cm"1 1580cm' 1470cm_1 1190cm-1 1100cm' 1060cm"1 一 NM R ( C D C 1 3 )
[0227] δ (ppm):0.88(t,/-6.21Hz,6H); 1.25(s,58H) .
[0228] 1.52〜1.65(0), 4H) 2.00〜2.13(m,2H) 2.33〜2.45(ni.4H) 2J2〜2.S9(oi,iH) 3.35~3.55(m,4H) 3.77〜3.83(m,lH) 4.27〜4.50(m,lH) 4.75(d,/-3.28Hz,lH); 4.94(t ,ゾ -9.52Hz.lH)
[0229] M S 725.6155 (Μ+· )
[0230] ( C 43H S307 Nと しての計算値 ; 725.6167) 実施例 9 ( 6— ^一パル ミ ト イ ル— D — ダルコサ ミ ンメ チ ルグリ コ シ ドを膜構成成分と して含有する リ ポ ソ一ム)
[0231] 下記三種類の膜槠成成分を、 夫々 ク ロ口ホルム溶液と し て容積 50 mi のナス型フラスコ に加え、 混合した。
[0232] • フォスフ ァチジルコ リ ン (濃度 lOOmM) ; 840 . 、 ' コ レステロール (濃度 lOOmM) ; 240 / J? 、
[0233] ♦ 6— ーパルミ トイル一 D —グルコサ ミ ンメ チルダリ コ シ ド (濃度 lOmM ) ; 1200 ^ i
[0234] 上記三成分間のモル比は 7 : 2 : 1である。 更に、 ク ロロホ ルム 10 raj を加えた。
[0235] ク ロ口ホルムを留去した後、 ー晚真空乾燥する こ とにより ブラスコ内壁に脂質薄膜を形成した。 次いで、 3940 μ {1 の SOOmMソルビ ト一ル /10mMト リ ス- 塩酸緩衝液に溶解させた 牛赤血球由来 S O D 60^ i (30/z g mj 含有) をフラス コ中に加え、 激しく振と う撹拌する こ とにより、 リ ボソーム (M L V) 分散液を得た。 この分散液を遮光下に 2時間室温 で放置した後、 更に約 2(TCで一晚放置した。 次に、 300mM ソ ルビ トール/ ΙΟοιΜト リ ス一塩酸緩衝液を用いて全量を 12 οιΰ に調節した後、 遠心分離 (約 120, 000 g、 70分間) を行なつ た。 上清をデカ ンテ一シ ョ ン し、 未封入の S 0 Dを除去する こ とにより、 リ ボソームのペレッ トを得た。 このべレッ トを、 ΙΟΟαιΰ の 300οιΜ ソルビ トール Z lOmMト リ ス- 塩酸緩衝液に分 散するこ とによ り、 S O Dを保持した標記の リ ボソーム分散 液を得た。
[0236] 実施例 1 ◦ ( 6 — ーラウロイル— D — グルコサ ミ ンメ チ ルグリ コ シ ド含有リ ボソーム) 6— ーパルミ トイルー D —ダルコサ ミ ンメ チルグリ コ シ ドの代わり に、 6 — ーラウ ロイル一 D —ダルコサ ミ ンメ チルダリ コ シ ドを用いた点を除き、 実施例 9の方法に準じて 標記リ ポソーム分散液を得た。
[0237] 実施例 1 1 ( 6— ー ミ リ ス ト イ ル— D —グルコサ ミ ンメ チルグリ コ シ ド含有リ ボソーム)
[0238] 6 - ^一パルミ ト イ ノレ一 D — ダルコサ ミ ンメ チルダリ コ シ ドの代わり に、 6— ー ミ リ ス トイルー D —グルコサ ミ ン メ チルグリ コ シ ドを用いた点を除き、 実施例 9の方法に準じ て標記リ ボソーム分散液を得た。
[0239] 実施例 1 2 (6-0 - ステア ロ イ ル- D - グルコサ ミ ンメ チ ルグリ コ シ ド含有リ ボソーム)
[0240] 6-0 - パルミ トイノレ- D— グルコサ ミ ンメ チルグリ コ シ ドの代わ り に、 6-0- ステア ロ イ ル- D- ダルコサ ミ ンメ チ ルグリ コ シ ドを用いた点を除き、 実施例 9に準じて標記リ ポ ソ一ム分散液を得た。
[0241] 実施例 1 3 ( 6 , 6 ' — ジー —パルミ トイルー D — グル コサ ミ ノ 一 ( 1—4) — ー D — ダルコサ ミ ンメ チルグリ コ シ ド含有リ ボソーム)
[0242] 6— ^—パル ミ ト イ ノレ一 D — グルコサ ミ ンヌ チルグリ コ シ ドの代わり に、 6 , 6 ' — ジ ー ーノヽ。ル ミ ト イ ルー D —グ ルコサ ミ ノ ー ( 1→ 4 ) .— 5— D — グルコサ ミ シメ チノレグリ コ シ ドを用いた点を除き、 実施例 9と同様に して標記リ ポソ ーム分散液を得た。
[0243] 実施例 14 (3, 6— ジ一 ^— ラ ウ ロイ ル— D —ダルコサ ミ ンメ チルグ リ コ シ ド含有リ ボ ソーム) 6— ^一パル ミ ト イ ルー D — ダルコサ ミ ンメ チノレグリ コ シ ドの代わり に、 3 , 6 — ジ一 一ラウロイル一 D —ダルコ サミ ンメ チルダリ コ シ ドを用いた点を除き、 実施例 9に準じ て標記リ ポソーム分散液を得た。
[0244] 実施例 1 5 ( 3 , 6—ジー — ミ リ ス トイル— D —ダルコ サ ミ ンメ チルグリ コ シ ド含有リ ボソーム) 6— ^—パルミ トイノレ一 D —グルコサ ミ ンメ チノレグリ コ シ ドの代わり に、 3 , 6 — ジ一 ^一 ミ リ ス トイノレ一 D —グル コサ ミ ンメ チルダリ コ シ ドを用いた点を除き、 実施例 9に準 じて標記リ ボ ソーム分散液を得た。
[0245] 実施例 1 6 ( 3 , 6—ジ― 一パルミ トイルー D —グルコ サミ ンメ チルダリ コ シ ド含有リ ポソ一厶) 6 — ^一パルミ トイノレ一 D —ダルコサ ミ ンメ チルダリ コ シ ドの代わり に、 3 , 6 —ジー ^—パルミ トイルー D —グル コサ ミ ンメ チルグリ コ シ ドを用い、 それ以外は実施例 9に準 じて標記リ ポソーム分散液を得た。
[0246] 実施例 1 7 ( 3 , 6—ジ— ―ステアロイルー D —ダルコ サミ ンメ チルグリ コ シ ド含有リ ボソーム) 6 — パルミ トイルー D —グルコサ ミ ンヌ チルグリ コ シ ドの代わり に、 3 , 6 — ジー クーステアロイノレ一 D —グル コサ ミ ンメ チルグリ コ 、 / ドを用い、 それ以外は'実施例 9に準 じて標記リ ポソーム分散液を得た。
[0247] 実施例 1 8 ( 6— —パルミ トイルー D —ダルコサ ミ ン含 有リ ボソーム)
[0248] 6 — ^— ノヽ °ル ミ ト イ ルー D —グルコ サ ミ ン メ チノレグリ コ シ ドの代わり に、 6 — ^—パルミ トイルー D — グルコサ ミ ン を用い、 それ以外は実施例 9に準じて標記リ ボソーム分散液 を得た。
[0249] 〔試験例〕
[0250] 次に、 本発明の効果を調べるために行なった試験例を示す。 なお、 以下で使用する略号は次の意味を有する。
[0251] P c : フ才スファチジルコ リ ン
[0252] C h 0 1 : コ レステロール
[0253] G 1 u : 6—〇— ノ、'ルミ トイル— D— グルコサ ミ ン メ チルグリ コ シ ド
[0254] 試験例 1 (封入率の測定)
[0255] く方法〉 : 実施例 9 において、 使用した S 0 Dのリ ポソ ーム中への封入率を次のようにして求めた。 まず、 遠心分離 した後の上清中における S 0 D活性を亜硝酸法で定量するこ とにより、 リ ポソ—ム中に封入されなかった S O D量を求め た。 これを、 リボソーム調製に当たって最初に添加した S 0 Dの総量と比較することにより、 リ ポソ—ム中への S O Dの 封入率を求めた。
[0256] 比較のために、 グルコサミ ン誘導体を用いることなく、 上 記実施例と同様の方法で、 P c : C h 0 1 = 8 ': 2 (モル比) からなる中性リボソーム分散液を調製した。 そして、 上記と 同様の方法で S O Dの封入率を求めた。
[0257] く結果〉 : 下記の表一 1 に示す通りであった。 表一 1
[0258]
[0259] 以上の結果から明らかな通り、 ダルコサミ ン誘導体を含む カチォン.性リ ポソームは、 これを含まない中性リ ポソ一厶に 比べて、 薬物の高い封入率を示した。
[0260] 試験例 2 (体内動.態)
[0261] く方法 > : ウ レタ ンで麻酔された d d y系雄ラ ッ トの大 腿部静脈に、 実施例 9に準じて作成された 3 H - 標識リ ポソ ーム分散液 500 £ を静注した。 このラ ッ 卜の頸動脈から、 経時的に、 血液をエツペン ドルフチューブに採取した。 採取 した血液を遠心分離し、 上清を 丄 バイアルに取った。 ソルェン 350 を 700 μ J2 加えて溶解した後、 塩酸 180 ^ ΰ で中和した。 更に、 ク リアゾル 6 οι を加えた後'、 液体シンチ レ一シヨ ンカウ ンター (LS 5000TA BEC MA ) を用いて放射 活性を測定した。
[0262] 対照と して、 本発明のダルコサ ミ ン - ¾ ^を用いずに調製 した、 P c : C h 0 1 = 3 : 1 (モル比) からなる 3 H - 標 識したリ ポソーム分散液について、 上 Ϊ己と ;j様に放射活性を 測定し、 体内動態を調べた。
[0263] また、 上記の結果に基づき、
[0264] 夫々の血中濃度 (^も Z mJ2 ) 、 時間曲線下面積 (A U C : 血中濃度 X時間 (h r ) ) 、 血中半減期 ( t 1/2 : h r ) を 求めた。
[0265] なお、 本試験で用いた 3H- 標識リ ポソ—ム製剤は、 膜構 成成分を混合する際に、 3Hで標識したジパルミ トイルフォ スファチジルコ リ ンを微量 ( 1 / 5 0万モル) 加え、 実施例 9に準じて作成した。
[0266] く結果〉 : 下記の表一 2に示した通りであった。
[0267] 表一 2
[0268] 以上の結果から明らかな通り、 膜構成成分と してグルコサ ミ ン誘導体 〔 I 〕 を含有する本発明の リ ポソ一ムは、 グルコ サ ミ ン誘導体を含有しない リ ポソ一ムに比べて、 A U Cが約 4.1 倍に増大され、 また t し.'2 が約 2.5 倍に延長された。
[0269] 試験例 3 (臓器分布) <方法 > : 試験例 2と同様にして、 3 H - 標識カチォン 性リ ボソームを、 ウ レタ ンで麻酔したラ ッ 卜 の大腿部静脈に 静注した。 8時間後にラ ッ 卜の全血液を採取し、 また各臓器 を摘出した。 採取した血液および摘出臓器の夫々について、 液体シ ンチ レー シ ョ ンカ ウ ンタ 一で放射能を計測する こ と に より、 各臓器中へのリボソームの分布状況を測定した。
[0270] く結果 > : 表— 3に示した。 表一 3
[0271]
[0272] ( n = 3 ) 以上の結果から明らかな通り、 グルコサ ミ ン誘導体 〔 I〕 を膜構成成分と して含有せしめた本発明のカチオ ン性リ ポソ ームは、 それを含有しない中性リ ボソームに比べて、 各臓器 中への移行量が少ない。 これは、 本発明のリ ボソームは血中 濃度が高く 、 体内中をより高濃度で循環することを示してい る。 従って、 本発明のリ ボソームは血液夕一ゲッティ ング性 に俊れている。
[0273] 試験例 4 (急性毒性 ; その 1 )
[0274] 本発明による新規グルコサミ ン誘導体 〔 I〕 を用い、 マ ウスに対する致死毒性試験を行なった。 被検物質と しては下 記の化合物を用いた。
[0275] ① 6— 一パルミ トイノレ一 D —グルコサミ ンメチルグ リ コシ ド
[0276] ② 6, 6 ' ージー ーパルミ トイノレ一 D —ダルコサミ ノ ー ( 1→ 4 ) — ;6— D —ダルコサミ ンメチルグリ コシ ド
[0277] ③ステア リルァ ミ ン (比較例)
[0278] 上記夫々の化合物を 0 . 5 -CMC · Ma溶液中に混和、 懸濁する ことにより被検溶液を調製した。 夫々の被検溶液 l . Ora を、 5週齡の I C R雄性マウスの腹腔内に 1回投与 た後、 マウ ス死亡状況を観察した。'なお、 溶媒対照群には 0 . 5 '- CMC · Na 溶液 l . Omj を同様に投与した。
[0279] 結果は下記第 4表に示した通りであった。 表一 4
[0280]
[0281] 上記の表— 5に記載したように、 化合物①、 ②については 観察期間中に死亡例は認められなかった。 また;》 投与後の一 般状態に顕著な変化はなく 、 対照例と同 に体重増加も認め られた。 これに対して、 比較例の化合物③では、 投与直後か ら自発運動の低下が認められ、 体逭が徐々に減少し、 死亡に 至った。 この結果から、 本発明の新規ダルコサ ミ ン誘導体 〔 I〕 は、 比較例のステア リルァ ミ ンょり も毒性が著しく低く 、 安全性 が高いことがわかる。
[0282] 試験例 5 (急性毒性 ; その 2 )
[0283] この試験の目的は、 グルコサミ ン誘導体 〔 I〕 を膜中に 含有する本発明のカチオン性リ ポソームの毒性が、 ステア リ ルア ミ ンを膜中に含有する従来のカチオン性リ ボソームと比 較してどの程度であるかを知ることである。 そのために、 薬 物未封入の状態で調製された本発明のリ ポソーム と従来のリ ポソ一ムの夫々について、 マウスに対する致死毒性試験を行 つた。
[0284] 1 . 被験液の調製
[0285] (1) 6— ^一パルミ トイルー D —グルコサミ ンメチルグ リ コシ ドを含有する本発明のリ ボソ -ム分散液
[0286] - S 0 D溶液を加えなかった点を除き、 実施例 9 と同様の 方法で、 6 — ^一パルミ トイルー D —グルコサミ ンメチルダ リ コシ ドを膜構成成分と して含有する リ ポソーム分散液を得 た。 これを限外 t過膜を用いて濃縮し、 さ らに必要に応じて 注射用滅菌蒸留水で希釈して被験液と した。
[0287] (2) ステアリ ルア ミ ンを含有する従来のリ ボソーム
[0288] 分散液 '
[0289] 6 - ーパル ミ ト イ ノレ一 D — グルコサ ミ ンメ チノレグリ コ シ ドの代りにステアリルア ミ ンを用いた点を除き、 上記本発 明のリ ポソーム分散液の場合と同様にして、 ステア リルァ ミ ンを膜構成成分と して含有する リ ボソーム分散液を得た。 こ れを限外濾過膜により濃縮し、 さ らに必要に応じて注射用滅 菌蒸留水で希釈して披験液と した。
[0290] モ リ ブデン酸ア ンモニゥム法により、 上記被験液中のリ ン を定量分析した。 この分析値と、 フ ォスファチジルコ リ ンと の配合比から、 6— ^—パルミ トイルー D —ダルコサ ミ ンメ チルグリ コ シ ドの濃度を求めた。
[0291] 2 . 試験方法
[0292] 検疫した 5週齡の I C R雄性マウスを 1群 2 〜 3匹に区 分し、 腹腔内に上記の被験液 2 . OmJ を 1回投与した。 一方、 溶媒対照群と して、 滅菌蒸留水 2 . 0mi を投与した。
[0293] 被験液投与後、 16日間に亘つて少なく と も 1 日 1回、 注意 深く一般状態を観察して毒性徴候、 死亡状況を記録した。
[0294] 3 . 試験結果
[0295] 下記の表— 5に示した通りであった。 なお、 表中におけ る被験物質の欄の記号は次の通りである。
[0296] ① 6 — ーパルミ トイルー D —グルコサ ミ ンメ チルダリ コ シ ド含有リ ポソ―ム分散液
[0297] ②ステアリルア ミ ン含有リ ボソーム分散液
[0298] 表一 5
[0299]
[0300] *用 ¾は 6—〇一パルミ トイルー D —グルコサミンメチルダリコ シドまたはステアリルァミンとしての≤。
[0301] 上記の試験結果に示したよう に、 6 — ^一パルミ トイルー D -グルコサ ミ ンメ チルダリ コ シ ドを膜構成成分と して含有 する本発明のカチオン性リ ボソームの分散液については、 観 察期間中死亡例は無かった。 その L D 5 0値は、 6 — ーパル ミ トイノレ一 D —グルコサ ミ ンメ チルダリ コ シ ドと して 1丄 54 . 8 mg / k g以上であると推定される。
[0302] —方、 ステアリルア ミ ンを膜構成成分と して含有する公知 のカチオン性リボソームの分散液では、 低投与量でも死亡例 がみられた。 その L D 50値は、 約 157.9mg / k g (146.0 〜 170.8 m g / k g) と推定される。
[0303] この試験結果から、 本発明のカチオン性リ ボソームは、 従 来公知のカチオン性リボソ -ムに比べて極めて毒性が低く 、 安全性の高いカチオン性リ ボソームであると言える。 以上詳細 ίこ説明したように、 本発明の新規ダルコサ ミ ン 誘導体 〔 I〕 は、 カチオン性リ ボソームの製造に適している < 即ち、 このグルコサミ ン誘導体 〔 I〕 を用いて製造された本 発明のカチオン性リボソームは、 従来のステアリルア ミ ンを 膜構成成分と して含むカチオン性リ ポソームに比べて毒性が 極めて低い。 しかも、 本発明のカチオン性リ ボソームは、 通 常の中性又はァニオン性リ ボソームに比べて、 ァニオン性な いしは中性薬物の封入率が高い。 加えて、 血中半滅期が長く - 臓器移行性も少ない。
[0304] このような特徵から、 本発明のリ ボソーム製剤は、 S O D 等の生理活性物質や、 抗炎症剤、 ホルモン剤、 抗癌剤など医 薬品への応用が広く考えられる。 特に、 S O Dを封入した場 合は、 様々な疾患 (例えば慢性炎症性疾患、 虛血- 再灌流傷 害による心疾患及び脳疾患、 消化器疾患などの治療) ('こ有効 であると考えられる。
权利要求:
Claims 請求の範囲
1. 下記一般式 〔 I〕 で示されるグルコサミ ン誘導体また はその薬学的に許容される塩。
上記式において、 R12 、 R 3 および mは夫々次 . の ものを表す。
♦ R 1 、 R 2 ; - 水素原子又は - C O (C H2 ) n C H3 基。 但し、 nは 10〜22の整数を意味し、 また お よび R 2 が同時に水素原子であることはない。 , R 3
水素原子又は低級アルキル基
♦ m ; 0〜 3の整数
2. 前記 R3 力く、 炭素数 1〜4のアルキル基である請求の 範囲第 1項に記載の化合物。 '
3. 前記一般式 〔 I〕 が、
♦ 6— ^— ラ ウ ロイ ルー D — ダルコサ ミ ンメ チルグリ コ シ ト"
♦ 6— ^— ミ リ ス ト イ ノレ一 D — グルコ サ ミ ンメ チルグリ コ シ ド ♦ 6 — ーパルミ トイルー D —ダルコサ ミ ンメ チノレグリ コ シ ド
♦ 6 — ーステアロイル一 D —グルコサ ミ ンメ チノレグリ コ シ ド
♦ 3 , 6 — ジー ーラウロイノレ一 D —ダルコサ ミ ンメ チル グリ コ シ ド
♦ 3 , 6 — ジ一 0 - リ ス トイルー D —グルコサ ミ ンメチ ノレグリ コ シ ド
♦ 3 , 6 — ジ— ^ーステアロイルー D —ダルコサ ミ ンメ チ ノレグリ コ シ ド、 及び
♦ 6 , 6 ' ー ジ一 ーノヽ。ルミ トイルー D —ダルコサミ ノ ー
( 1→ 4 ) 一 ^一 D —グ コサ ミ ンメ チルグリ コ シ ド からなる群から選択されるグルコサ ミ ン誘導体である、 請求 の範囲第 1項または第 2項に記載の化合物。
4 . 膜構成成分の一つと して、 請求の範囲第 1項に記載の ダルコサ ミ ン誘導体またはその薬学的に許容される塩を含有 する リ ボソーム。
5 . 膜構成成分と して、 リ ン脂質 100 重量部に対して前記 ダルコサ ミ ン誘導体 0 . 5 〜 30重量部を含有する請求の範囲第 4項に記載の リ ボソーム。 '
6 . その他の膜構成成分と して、 ステロール系安定化剤お よびノまたは酸化防止剤が含まれる請求の ϋ囲第 4項または
¾ 5項に記載の リ ボソーム。
7 . 小胞内に薬理的ない し生理的活性^ Sを封入してなる 請求の範囲第 4項〜第 6項の何れか 1项に ^載の リ ポソーム,
8 . 前記薬理的ないし生理的活性物質が、 電気的に中性あ も しく はァニオン性のものである請求の範囲第 7項に記載の リボソーム。
9 . 前記薬理的ないし生理的活性物質が、 抗炎症剤、 酸素 運搬剤、 酵素剤、 抗生物質、 ホルモン剤および抗癌剤からな る群から選択される請求の範囲第 8項に記載のリ ボソーム。
1 0 . 前記薬理的ないし生理的活性物質が S 0 Dである請 求の範囲第 9項に記載のリ ボソーム。
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引用文献:
公开号 | 申请日 | 公开日 | 申请人 | 专利标题
法律状态:
1992-04-30| AL| Designated countries for regional patents|Kind code of ref document: A1 Designated state(s): AT DK ES GR |
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